
中学生は自分の将来について考え始める初期段階です。
「どんな自分になろうかな?」「就きたい職業をそろそろ決めたいな」と将来への希望が膨らみ始めます。
一方で、「将来のことはまだ考えられない」「特にやりたい仕事がない」といった中学生もいます。
さまざまなタイプの生徒がいる中で、一人ひとりの将来の可能性を広げたり、自分の未来を少しでも想像できるようにしたりするために、出前授業にはどのような価値があるでしょうか?
本記事では、中学校で出前授業を実施するメリットを解説していきます。
出前授業のメリットを理解して実施すれば、大きな教育効果を期待できます。
ぜひ最後まで読んでいただき、生徒に有益な学びの場を提供していきましょう。
出前授業とは
出前授業とは、「企業やその他の団体等がゲストティーチャーとして学校などの教育機関に出向き、教科書(学校)の枠を越えた専門的な分野を授業すること」です。
学校は、外部から講師を招き、教科書の学習内容の深堀り、または教科書外の学びを子どもたちへ提供することで、学習効果を高めたり、教育目的を達成するために出前授業を利用しています。
出前授業について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
「出前授業とは?今、出前授業が注目されている理由やメリットを解説」
生徒から見た出前授業は、普段の授業とは異なった「特別感」があり、生徒の学習意欲は自然と高まります。
学習意欲の高さゆえに、学んだことが生徒の心にも、記憶にも深く刻みこまれやすいです。
出前授業がもたらす教育効果はその他にもあります。
中学校で出前授業を実施するメリット3選
ここからは、生徒・学校の視点を中心に中学校での出前授業のメリットを解説します。
座学とは異なる「生きた学び」を体験できる
出前授業の最大のメリットは「生きた学び」を体験できることです。
生徒は教科書を使って、学習指導要領で決められた内容を普段は学習しています。
しかし、生徒がこれから生きる未来は、教科書で得る知識よりもはるかに広く、深い世界が広がっています。
出前授業は、教科書では学べない内容を学べます。
教科書で学んだ内容を基礎に、実生活に結びついた発展的な内容が出前授業には多いです。
たとえば、金融に関する出前授業では、寄付・投資・消費・貯蓄など複数あるお金の使い方を選択しながら疑似体験する出前授業があります。
社会科あるいは家庭科で学んだことを土台にして、実際にお金の使い方を体験できます。
このように、出前授業は教科書での学びを、「生きた学び」へと発展させることができます。
座学では得られない「生きた学び」を生徒は実感できます。
キャリア教育にも役立つ
キャリア教育の一環として出前授業を活用できる点もメリットの一つです。
出前授業を通して次のような生徒の姿が期待できます。
・キャリアを形成するための知識・技能への興味を高める
出前授業を通して「〇〇に興味をもった!」「△△の職業に将来は就きたい!」という希望から将来に必要な学びがわかってきます。
など、キャリアを形成するための知識・技能に興味が湧く姿を期待したいですね。
・生徒の自己理解を促す
出前授業は「自分は何をしていきたいのか」「自分の得意・好きを生かせるものはあるか」と、自分の将来を見つめる機会にもなります。
「なりたい自分像」を考えていく中で、自己理解を促せます。
また、多くの中学校では「職場体験学習」を教育カリキュラムに設定していると思いますが、職場体験学習の学びと出前授業の学びをリンクするとキャリア教育をより一層充実させることができます。
その分野のプロフェッショナルから学べる
出前授業の講師はその分野のプロフェッショナルです。
講師はその分野の専門知識に加えて、企業の理念や商品を生み出した思いをもっています。
また、講師の知見は、教科書で学んだ内容がより具体的になり、日常生活に落とし込めるため、一つの学びをより豊かで質の高いものへと発展させてくれます。
時間的にも、設備的にも、学校の授業で伝えられる内容には制限があります。
しかし、教室で学んだ予備知識は、生きた学びに発展することで、より現実味がわくものになります。
単なる知識を得るだけではなく、生徒の将来の可能性を広げ、社会との接点を持つ貴重な機会を出前授業は与えてくれます。
【中学校向け】おすすめ出前授業テーマ
SDGsを取り入れた出前授業
SDGsの内容は幅広い知識が必要で内容が多岐にわたるため、学校教育で学ぶには限界がある難しいテーマです。
このような難しいテーマを学ばせたいときに出前授業の出番。
SDGsを題材にしている企業の出前授業を受講してみましょう。
情報モラル教育をテーマにした出前授業
NTTドコモのモバイル社会研究所の2023年11月の調査では、中学生全体のスマートフォン所有率が70%を超え、中学3年生では80%に達していることが報告されています。
(参考:モバイル社会研究所「小中学生のスマホ所有率上昇 調査開始から初めて小学校高学年で4割を超す」)
中学生の3人に2人はスマートフォンを所有している現在の状況において、ネットトラブル等の対応は生徒指導上の重要な課題にもなっています。
生徒の情報リテラシーや情報モラルの向上は喫緊の教育課題といっても過言ではありません。
情報モラルをテーマにした出前授業では、具体的な事案から生徒の情報リテラシーを高められます。
食育をテーマとした出前授業
中学生になると、食の知識は重要度が増します。
成長期で体が発達する時期であり、自分の体型を気にする時期でもあるため、食に対する生徒の興味関心が高まってくるからです。
また、持続可能な社会のために「食品ロス」の問題解決に注目した食育の出前授業もあります。
中学生という時期に、正しく・実践的な栄養の知識や調理の知識、食の(意味)意義を学ぶのは、生徒にとって有益な学びになります。
中学校向け出前授業の実施スケジュールと手続き
学校の先生方は7つの手順で出前授業の申し込み、実施ができます。
- 出前授業どっとこむで目的の出前授業を検索する
- 目的に合った出前授業を選択し、内容を確認する
- 必要事項を入力して申し込む
- 企業側から連絡を受け、打ち合わせをする
- 打ち合わせをもとに、子どもたちへの指導や準備をする
- 出前授業を実施する
- 出前授業の感想・アンケート等、料金をまとめて企業へ送る
希望する出前授業によっては追加のステップが必要ですが、7ステップを踏んでいけば子どもたちも先生方も安心して出前授業を実施できます。
出前授業どっとこむで出前授業を申し込もう!
いかがでしたか?
中学校で実施する出前授業にはたくさんのメリットがあります。
生徒や学校の実態に合った出前授業を探し、よりよい教育を実現していただきたいと思います。
出前授業の検索・申し込みは「出前授業どっとこむ」が便利です。
校種別・テーマ別など、条件を細かく設定して出前授業を検索できますので、ぜひ活用してください。